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商船三井、大型ばら積み船に風力推進装置
1航海で6~10%の環境負荷低減

三友新聞 2024年8月29日号 より]

商船三井(橋本剛社長)は、ブラジルの鉱物資源会社・ヴァーレ社向け鉄鉱石輸送船に筒状の風力推進補助装置の「ローターセイル」を2基設置した。スエズ運河を通航できない大型ばら積み船の「ケープサイズバルカー」にローターセイルを搭載するのは世界初となる。

1航海平均で6%から10%の環境負荷低減効果が見込まれており、硬翼帆式風力推進装置の「ウインドチャレンジャー」とともに環境性能が期待されている。

既存の20万t級ばら積み船に搭載した。ローターセイルは高さ35m、直径5m。フィンランドのノースパワー社製。回転している筒状のローターの前後に生まれる空気の圧力差を推進力に変換する装置で、横風を効率よく推進力に変換できる。

商船三井は次世代燃料に加えて、風力推進技術も活用して船舶のGHG排出量の削減に取り組む考え。ウインドチャレンジャーの搭載船は2030年までに25隻、2035年までに80隻を投入する計画だ。

ローターセイルを搭載した大型ばら積み船

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