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特別展「バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰」
三井記念美術館で9月14日開会

三友新聞 2024年8月29日号 より]

三井記念美術館は9月14日から、特別展「文明の十字路 バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰 ―ガンダーラから日本へ―」を開く。アフガニスタンのバーミヤン遺跡に掘られていた東西2体の大仏と、その周辺に描かれたとされるゾロアスター教の太陽神・ミスラと仏教の関わりや、弥勒信仰のアジアや日本への伝来を辿る。会期は11月12日まで。

バーミヤン遺跡のある地域は古くからユーラシア各地の文化が行き交う「文明の十字路」と呼ばれ、渓谷の中に多くの石窟が掘られており、その中に高さ38mの「東大仏」と55mの「西大仏」があった。2体の大仏は2001年にイスラム原理主義組織・タリバンによって破壊されたが、破壊以前に行われた調査時のスケッチと写真によって、壁画の10分の1縮尺サイズの描き起こし図が完成。今回の展覧会で東京初公開を果たす。

東大仏の頭上に描かれていたのはゾロアスター教の太陽神・ミスラであるという説が有力視されており、展示により太陽神の様々な姿や仏教との関わりに迫る。

壁画の内容から西大仏は弥勒仏であった可能性が浮かんでおり、仏教において56億年後の未来に出現し民衆を救うとされる「弥勒信仰」の中央アジア、中国・朝鮮半島、そして日本への広がりを、仏像や絵画を通じて辿る。

三井記念美術館

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