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FPSOのEPCI事業、協業へ協議開始
東洋エンジニアリング・三井海洋開発

三友新聞 2021年7月29日号 より]

東洋エンジニアリング(永松治夫社長、TOYO)と三井海洋開発(金森健社長)は、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)のEPCI(設計から機器購入、建造、据付までの一括工事)事業で業務提携に向け協議を始めた。年内の合弁会社設立も視野に事業性を検証する。

FPSOは海上の船体から海中へパイプを下ろし、海底油田から十年単位で石油・天然ガスの生産を行う。三井海洋開発は開発権を持つ石油会社を顧客に、FPSOを建造するだけでなく運用・保守管理サービスを提供。建造中のものを含めてこれまで34件の海外FPSOプロジェクトに携わり(そのうち16件がブラジル向け)、業界2強の地位にある。

海底下から汲み上げた石油・天然ガスの元は水や不純物を取り除く必要があり、様々な処理を行う船上設備は「トップサイド」と呼ばれる。石油精製や化学プラントの建設で豊富な実績を誇るTOYOは、このトップサイドに関して過去15年以上にわたり三井海洋開発と協業してきた。

今回の業務提携に向けた協議ではFPSOのEPCI全体を対象範囲とし、さらなる相乗効果発揮を目指す。具体的にはプロジェクト管理能力の強化、組織最適化、大型FPSO遂行能力の強化、コスト競争力強化などを目的に協議を進める。

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