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港湾への水素利用で共同検討開始
商船三井、三井E&Sの新型クレーンを導入

三友新聞 2021年5月20日号 より]

商船三井(橋本剛社長)と三井E&Sマシナリー(田中一郎社長)は、港湾クレーンの水素燃料利用に向けて共同検討を始めた。その一環として、商船三井系の商船港運(中樋博行社長)は、三井E&Sマシナリー製の新型クレーン「NZE(ニア・ゼロ・エミッション)トランステーナ」を神戸国際コンテナターミナル(神戸港、KICT)に2機導入する。

NZEトランステーナのイメージ

NZEトランステーナは今年2月に三井E&Sマシナリーが発表したもので、KICTへの導入が初案件となる。ディーゼルエンジンと蓄電池を搭載したこれまでのハイブリッド・トランステーナを改良し、ディーゼルエンジンの小型化や蓄電池の容量を大幅に増加させることで燃費を2割から3割向上させた。

さらにディーゼル発電機セットを水素燃料電池電源装置へ換装することが可能。その他の装置に手を加えることなく、容易にゼロ・エミッション化を図ることができる仕様となっている。

商船三井グループによるNZEトランステーナの導入は、神戸港での水素燃料に関する実証実験と本格導入を視野に入れたもの。商船三井と三井E&Sマシナリーは今回の提携により、国土交通省が提唱する「カーボンニュートラルポート」の早期実現を目指す。

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