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「唐ごのみ -国宝 雪松図と中国の書画-」
三井記念美術館で11月23日開会

三友新聞 2024年11月7日号 より]

三井記念美術館は11月23日から、展覧会「唐ごのみ -国宝雪松図と中国の書画-」を開催する。年末年始会期の恒例展示作品となっている円山応挙筆の国宝「雪松図屏風」に合わせて、今回は三井各家で収集されてきた中国の絵画や書の魅力に迫る。会期は来年1月19日まで。

江戸時代の北三井家はパトロンとして円山応挙を支援し、その活動を支えてきた。「雪松図屏風」は、当時非常に貴重だった継ぎ目のない大判の紙を使用し、紙の白さを残して雪に見立てた大作で、応挙の作品の中で唯一の国宝指定を受けている。北三井家では日本の絵画だけでなく宋から元時代の中国絵画も多く所蔵しており、展覧会では雪松図屏風を中心に据えながら、同作とともに北三井家へ伝わった中国絵画や書を展示する。

新町三井家9代の三井高堅は拓本(石碑などに刻まれた文字を墨で写し取ったもの)の収集に力を注いだことで知られる。その一つ、「石鼓文 中権本」は紀元前5~前4世紀頃の作品で、古い中国の書体「篆書」の一つ「大篆」を学ぶうえでの基本とされる。

展覧会ではこのほか、三井家も親しんだ茶の湯の世界で珍重された、禅僧による書をその伝来にまつわるエピソードを交えて紹介する。

三井記念美術館

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