会員会社ニュース
展覧会「五感であじわう日本の美術」
三井記念美術館で7月2日から
[三友新聞 2024年6月13日号 より]
三井記念美術館は7月2日から、展覧会「五感であじわう日本の美術」を開催する。夏休みに合わせて企画してきた「美術の遊びとこころ」シリーズの第8弾に位置づけ、人間が持つ五感を活用した鑑賞体験を提供する。会期は9月1日まで。
円山応挙による「郭子儀祝賀図」は、中国・唐時代の武将・郭子儀とその子孫を描いた絵。子孫がみな出世し、本人も長生きしたため、おめでたい画題として好まれた。重要文化財の「能面 蛇」は女性の激しい恨みと怒りを表現。
酒井抱一の「秋草に兎図襖」は強風にあおられる葛やすすきが茂る草むらから、白兎が飛び出してきた一瞬をとらえたもの。岩場に丹頂鶴を描いた「花鳥動物図(松樹双鶴図)」など、美術館内に聞こえるはずのない風の音や動物の鳴き声を届ける。
このほか、潮風や咲き乱れる桃の花の香り、細かな突起が並ぶ茶釜や透き通った水晶玉の手触り、象牙から作られた本物そっくりな柿やみかんの味など五感を刺激する作品を一堂に展観する。
入館料は一般1,200円。
三井記念美術館