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タイのアセチレンブラック製造設備を受注
TOYOがデンカから、2026年完成

三友新聞 2023年12月14日号 より]

東洋エンジニアリング(細井栄治社長、TOYO)は、デンカ(今井俊夫社長)とタイのSCGケミカルズが合弁会社を通じて新設するアセチレンブラック製造設備の詳細設計・調達業務を受注した。タイ・ラヨン県のマプタプットで年産約1.1万tのアセチレンブラックを製造する計画で、設備は2026年上半期の完成を予定する。

アセチレンブラックは炭素の微粒子で構成されるカーボンブラックの一種。デンカ独自の熱分解合成技術により金属、硫黄等の不純物が極めて少ない純度の高さに加え、優れた導電性を有している。この特性から電気自動車のリチウムイオンバッテリーや洋上風力発電の高圧送電線ケーブル用途で使用されており、今後も需要の伸長が見込まれている。

デンカが製造するアセチレンブラック

デンカはアセチレンブラックを国内外3拠点で製造しながら、急増する需要への対応として製造拠点の新設を計画してきた。SCGケミカルズによる原料のアセチレンガス安定供給能力と、デンカの高純度なアセチレンブラック製造技術および販売ネットワークを組み合わせることで、アセチレンブラックの更なる生産・販売体制強化を図る。

TOYOはプロジェクトの早期完成を実現するために最適な設計と調達計画の提案、タイで手掛けてきた豊富なプラント建設の実績が評価され、今回の受注に至ったとしている。

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