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地中熱利用技術で国土技術開発賞・優秀賞
新日本空調・ジャパンパイル共同開発

三友新聞 2023年8月24日号 より]

新日本空調(前川伸二社長)は、地中熱を利用する「地熱トルネード工法」で国土技術開発賞・優秀賞を受賞した。杭基礎などを手掛けるジャパンパイルと共同開発したもので、2社は8月2日の表彰式で斉藤鉄夫国土交通大臣から表彰された。

「地熱トルネード工法」は、杭打ち施工前に杭内部へ採熱管をスパイラル状に伸長させて設置する技術。地中部の15℃前後の安定した温度を冷暖房に利用できる。従来の採熱管の後入れ方法では設置時に作業員が必要だったが、事前に施工できるため、杭打ち時の作業員が不要となる。

一般的な地中熱システムのように新たに採熱チューブの穴を掘削する工事もなく、チューブ同士の熱干渉による採熱性の低下や杭本体性能の低下を防ぐなど画期的な性能を実現した。2019年にも「環境・設備デザイン賞」で、設備器具・システムデザイン部門優秀賞を受賞しており、今回が2度目の受賞となる。

建物の多くは基礎杭を使用しているため、再生可能エネルギーである地熱利用は、CO₂削減効果技術としても期待されている。

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