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デンカが米ベンチャーと共同研究
大牟田工場にアセチレン・水素製造設備導入

三友新聞 2023年6月8日号 より]

デンカ(今井俊夫社長)は、米ベンチャーのトランスフォームマテリアルズ社(TM社)との共同研究及び同社が展開する設備の導入を決定し、5月23日に調印式を実施した。

アセチレン製造における低炭素化を実現するための技術確立を目的としたもの。TM社はマイクロ波プラズマを利用したメタン(炭化水素)からのアセチレン・水素製造技術を持つ。同技術がデンカの主力製品であるクロロプレンゴムやアセチレンブラックなどのCO₂排出量低減に寄与するだけでなく、副生する水素を活用することでカーボンニュートラルに貢献する新たな取り組みを創出し得る可能性があることから、契約に至った。

調印したデンカ・高橋和男専務(左)とTM社・レイチェルCEO

今後、デンカは同技術に基づくアセチレン・水素の製造設備を大牟田工場(福岡県大牟田市)に導入し、技術の実証とアセチレンの大型量産の実現に向けた技術改良に取り組む。具体的には、年間1,600tのアセチレンを製造するTM社の設備を実証機として導入し、2026年度上期に稼働させる。今年5月から2028年末まで共同研究を行う。

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