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国内初のバイオマスABS樹脂
東レ、出光興産と協力し製造へ

三友新聞 2023年2月16日号 より]

東レ(日覺昭廣社長)は出光興産と、国内初となるバイオマスABS樹脂のサプライチェーンを構築する。

このほど、バイオマスナフサを原料としたバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、バイオマスナフサ由来のスチレンモノマー(バイオマスSM)の製造、バイオマスSMを原料としたアクリロニトリルブタジエンスチレン(バイオマスABS樹脂)を製造することで合意した。

ABS樹脂は硬度と耐衝撃性の特性を持ち、自動車、電子機器、玩具などの様々な分野で使用されている。

今般の取り組みでは、SMメーカーである出光興産がマスバランス方式で製造したバイオマスSMを、プラスチックメーカーである東レが原料として使用し、東レ千葉工場(千葉県市原市)でバイオマスABS樹脂を製造する。日本国内でのバイオマスABS樹脂製造は初めて。製造開始は今年10月を予定している。

バイオマスナフサは植物由来の原材料などから製造されているため、石油由来のナフサと比べてCO₂排出量を抑制することが可能。両社は今回の取り組みを通してバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、プラスチック産業のCO₂排出削減を目指す考え。

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