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西豪州でグリーン水素を製造
三井物産が参画、2024年生産開始

三友新聞 2022年10月6日号 より]

三井物産(堀健一社長)は、西豪州でグリーン水素製造事業「YURIプロジェクト」に参画する。太陽光由来の電力を用いて水を電気分解し、製造時にCO₂を排出しない水素の製造・供給を行うもの。設備の完工および生産開始は2024年の予定。

仏電力大手のエンジー・エスエー社の子会社が100%保有する豪州事業会社の持分を、契約上の条件が充足され次第28%取得することで合意し、持分取得契約を締結した。取得価格は非公表。

グリーン水素プラントの完成予想図

水素は燃焼時にCO₂を排出しないため、環境に優しい燃料として今後様々な産業分野での活用が期待されている。製造段階におけるCO₂排出の有無で色分けされ、化石燃料を原料とし製造時にCO₂を排出する従来の一般的な方法で製造されたものは「グレー水素」と呼ばれ、発生するCO₂を回収し排出量を削減したものは「ブルー水素」とされる。これらに対し、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギー由来の電力を利用して製造するCO₂が発生しない水素は、「グリーン水素」と呼ばれている。

三井物産が参画するYURIプロジェクトでは、出力18MWの太陽光パネルと10MWで電気分解できる水素製造装置を設置する。製造したグリーン水素は、ノルウェーの大手窒素系肥料メーカーであるヤラ・インターナショナル・エーエスエーの完全子会社が保有するアンモニア製造設備に供給する。

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