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バイオ複合素材開発で連携
三井化学・日本製紙

三友新聞 2022年9月15日号 より]

三井化学(橋本修社長)と日本製紙(野沢徹社長)は、木質バイオマス素材の「セルロースパウダー」を高配合した新規バイオコンポジットの開発で連携する。

日本製紙のセルロースパウダーは、木質由来のセルロースを独自法で微細化した粉末。食品、健康食品、化粧品、濾過助材、樹脂充填材などの幅広い分野で利用されている。

三井化学は、セルロースパウダーと三井化学グループのコンパウンド技術を組み合わせ、セルロースパウダーを高配合しつつも、樹脂と同様に強度や加工性に優れた新規バイオコンポジットの開発を目指す。さらに従来の販売ネットワークを利用して、顧客へのサンプルワークを進める。

開発するバイオコンポジットは、通常の石化樹脂に比べ化石燃料由来の素材使用を削減でき、温室効果ガスの排出量削減に寄与する。またセルロースを練り込むことで強度が上がるため、薄肉化による軽量化も見込まれるという。

今後、製品開発と早期の市場投入を計画しており、今年度はまず、限られた顧客へのサンプル提供を行い、来年度にサンプル提供を本格化させる。雑貨や包装容器など日用品への採用から始め、建材、家電製品等に用途を広げながら、内装材などの自動車用途への採用も狙う。2025年度の本格採用を目指す。

セルロースパウダー

バイオコンポジット

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