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三井記念美術館で「大蒔絵展」
10月1日から、蒔絵の名品127点を展観

三友新聞 2022年9月15日号 より]

三井記念美術館は10月1日、「大蒔絵展―漆と金の千年物語」を開く。国宝7点、重要文化財32点を含む127点を揃えた。平安時代から現代に至るまで蒔絵の名品を一堂に展観。国宝の「源氏物語絵巻」などと合わせて日本人が追求した美の系譜を辿る。会期は11月13日まで。

金粉や銀粉を蒔きつけて文様を表す「蒔絵」。贅を尽くした蒔絵の調度品は宮廷の生活文化が色濃く反映されており、「源氏物語絵巻」とも素材を超えた共通点が多く見られる。鎌倉時代には文様の中に和歌や漢詩を読み解かせる歌絵の意匠が流行。桃山時代には建築・調度品を装飾するため大量の蒔絵が生産され、南蛮にも輸出された。

江戸時代に入ると本阿弥光悦や尾形光琳など個性的な作家が登場。人々の暮らしにゆとりが生まれ、蒔絵は印籠や櫛、盃などにもあしらわれ、町人たちの生活を彩った。

入館料は一般1,300円。MOA美術館(静岡)、三井記念美術館(東京)、徳川美術館(愛知)を巡る巡回展で、MOA美術館は今年5月に閉幕。徳川美術館では来年4月15日に開会する予定。

三井記念美術館

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