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軟包装材印刷の品質向上・環境配慮に貢献
東レが専用版材「IMPRIMA FR」開発

三友新聞 2021年10月28日号 より]

東レ(日覺昭廣社長)は、軟包装材印刷専用版材IMPRIMA FRを開発した。軟包装材の印刷のCO₂排出量を大幅に低減し、カーボンニュートラルに貢献するほか、印刷品質向上や、印刷コスト低減にも寄与する。

東レの水なし平版(欧州ブランド=IMPRIMA)は、市場拡大が続く食品包装などの軟包装材の印刷工程における、CO₂排出量削減、完全VOC(揮発性有機化合物)フリーを実現する「水なしUV/EBオフセット印刷システム」の開発・実証を2015年から進めてきた。

今般開発したIMPRIMA FRでは、東レ独自のナノ構造制御技術と界面制御技術により、高精細できれいなグラデーションを実現。また一般的な軟包装印刷方式に比べて、版材コストが安価で、印刷コストの低減にも繋がるという。

IMPRIMA FRを用いた軟包装水なしEBオフセット印刷のCO₂排出量は、東レの試算ではグラビア印刷に比べ80%、フレキソ印刷に比べ65%を削減可能。有機溶剤を使用しないため、環境や作業員にも優しい。またEB硬化インキを採用する事で、食品包装で規制が厳しくなっている使用物質リスト規制にも適合する。

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