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船舶用アンモニア燃料エンジン開発で協定
商船三井・三井E&S、2023年発注目指す

三友新聞 2021年10月28日号 より]

商船三井(橋本剛社長)と三井E&Sマシナリー(田中一郎社長)は開発中の船舶用アンモニア燃料エンジンの発注に向けて基本協定書を交わした。2023年の発注を目指す。CO₂を排出しないアンモニアは次世代のクリーン燃料として期待されており、実用化のための開発が進められている。

三井E&Sはライセンス契約を結ぶドイツの機械メーカー・マンエナジーソリューションズ(MAN)と長年にわたり単一ブランドのエンジンを製造。近年は環境負荷の少ないLNGやエタン、メタノール、LPGなどを燃料とするエンジンも手掛けている。

近年は船舶燃料の多様化とともに重油以外の燃料も使える二元燃料エンジンの需要が高まり、アンモニアも燃料にできるエンジンの開発を進める。アンモニアは燃焼しにくい「難燃性」で、エンジンの実用化には効率的な燃焼率が求められるほか、燃焼時に排出される温室効果ガスの一酸化二窒素(N₂O)の排出対策などの課題がある。

商船三井はアンモニア燃料船を含めた次世代燃料船を2035年までに110隻に増やす考え。アンモニア輸送にも力を入れ、専用運搬船を名村造船所に発注。主機関にはLPGと重油が両方使える三井E&Sの二元燃料エンジン「三井―MAN」を搭載する。

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