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三井化学の炭鉱電車が「ラストラン」
鉄道ファンなど80名が雄姿見守る

三友新聞 2021年9月2日号 より]

三井化学(橋本修社長)は7月31日、福岡県大牟田市の大牟田工場内で炭鉱電車のラストランイベントを開催した。イベントには抽選で選ばれた80名の鉄道ファンなどが参加し、最後の雄姿を見守った。

炭鉱電車は、三井三池炭鉱で採掘した石炭運搬のために敷設されたもので、閉山後には一部路線を三井化学が受け継ぎ、当時の車両のまま原料運搬に使用していた。

参加者に見守られた炭鉱電車のラストラン

昨年5月、三井化学は輸送手段の変更から専用線を廃止。100年以上にわたり活躍してきた炭鉱電車にはファンも多く、同社は「ありがとう炭鉱電車プロジェクト」を立ち上げ、動画の制作・公開などを進めてきた。

ラストランは昨年実施予定だったが、新型コロナの感染拡大と昨年7月の大雨の影響で中止に。イベントに向け制作していた映像の試写会と贈呈式のみ、関係者間で9月に実施していた。その後、整備を進め一部の車両は稼働できる状況に復活。今般、待望のラストランが実現した。

イベントは大牟田工場内の専用線宮浦駅周辺で実施。午前・午後の2部で40名ずつが参加した。参加者は炭鉱電車の概要説明を聞いたほか、車両や駅の見学と運転席を体験。路線に並んだ5両の姿を写真に収め、ラストランを見届けた。

路線に並んだ5両の炭鉱電車

車両内の見学も実施。車両側面には三井の商標「丸に井桁三」も

ありがとう炭鉱電車プロジェクト

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