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三井金属と東北大が銅ナノ粒子を新開発
低温焼結性で回路印刷への応用に期待

三友新聞 2019年2月14日号 より]

三井金属(西田計治社長)は東北大学との共同研究で、低温焼結性を持つ銅ナノ粒子の合成プロセスを開発した。

銅ナノ粒子は通常、酸化防止のために高分子の有機保護層が表面に吸着しており、低温での利用は困難だった。今回、通常では反応しない140℃程度の低温で有機物の保護層が分解し、焼結(融点以下の加熱で焼き固まること)する銅ナノ粒子を開発。水中、大気下、室温などの低環境負荷条件での利用を可能とした。

現在、電子デバイスの回路配線や絶縁膜等を印刷技術によって作成する技術「プリンテッドエレクトロニクス」に使用するインクとして、銀ナノ粒子を主成分に接着成分を混ぜた「銀ナノペースト」の研究開発が進められている。三井金属と東北大学が新開発した銅ナノ粒子を基に「銅ナノペースト」を作成することで、銀よりも安価な代替材料となることが期待される。

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