三井物産と三井不動産の共同事業が開業

グローバルに多様な事業を展開する三井物産と、先進的な街づくりを進める三井不動産。2社が共同で進め、6月17日に開業した「Otemachi One 」について、三井物産の熊田雄介さんと三井不動産の王誠凱さんに話を聞いた。

多様な価値が集まり
可能性が広がっていく空間

三井物産と三井不動産が共同で開発を進めてきたOtemachi Oneがいよいよ開業した。同施設は低層階部分が接続しているツインタワーで、皇居側のＡ棟が三井物産本社が入居する「三井物産ビル」、日比谷通り側のB棟が賃貸オフィスビル「Otemachi One タワー」、そして低層階〜地下にレストラン等が入る商業施設「Otemachi One Avenue」を配した、大手町エリアで最大級の開発プロジェクトだ。

「共同プロジェクトとしてさまざまなアイデアを検討した結果、ツインタワーというデザインに行き着きました。コンセプトの一つは〝多様性〟で、実際にこのプロジェクト自体、三井物産と三井不動産という異なる文化を持つ企業が二人三脚で進めてきたものになります。デザイン面でも、三井物産ビルは石を基調にした横方向のデザイン、Otemachi One タワーはガラスとステンレスを使った縦方向のデザインにするなど、異なるものの融合を表現しました」

そう語るのは三井物産新本社ビル開発室・熊田雄介さん。ともにプロジェクトを進めてきた三井不動産ビルディング事業二部・王誠凱さんも言葉を重ねる。

「2企業だけでなく、ここに集まる入居企業の皆様をはじめとしたさまざまな来街者の方々が、多様性を発揮して価値を生み出せる場所であってほしい。そのための施設として、最先端のオフィス、ホール、商業施設、ホテル、そして大規模緑地広場と多彩な設備で構成しています。特に三井物産ビル3Fの大手町三井ホールは、展示会からライブイベントまで『Otemachi One』の多様性をソフト面からも広げる場所として大いに期待しています」

オンリーワンでありナンバーワン
大手町から発信するオリジナリティ

Otemachi One タワー上層階には世界有数のラグジュアリーホテル「フォーシーズンズホテル東京大手町」が開業、地下の「Otemachi One Avenue」の出店者ではここでしか食べられない限定メニューも提供されるなど、特別な時間が流れる同施設。

「朝目覚め、皇居を走り、ランニングステーションで汗を拭い、仕事をこなし、マッサージでリフレッシュして、ホールでジャズライブを聞き、ディナーを楽しんでバーでくつろぐ。これまで誰も味わったことのない充実で快適な一日を体験させてくれる大手町がそこにあります」（王さん）

2人をはじめ、プロジェクトスタッフはプランニングだけでなく、たとえば外構の石や植栽一本一本の選定のために産地へ出向いたりもした。

「細部まで徹底してこだわりました。当社は、新本社ビルの完成に合わせてABW^※に取り組んでいますが、当社社員にもこの施設全体を楽しみながら自身の生産性を高めてもらえたらと思っています」（熊田さん）

Otemachi One タワーオフィスには金融系、コンサルティング系など多彩な世界的企業が入居。人々が集まり、ビジネスが動き出すことで、多様性はますます彩りを増していく。

「表面的なデザインで終わらない、細部に至るまでの質の高さが『Otemachi One』。単なるビジネスビルではなく、大手町の魅力を高めていく物件になってほしい。そして、東京という街の新しいプレゼンスを世界に訴えられたらうれしい」（熊田さん）

「二期工事では、2022年末にエリア最大規模約6000㎡の緑地空間『Otemachi One Garden』が完成予定です。地域のオアシスとなり、多様化するオフィスワーカーのニーズに応えられるよう、リモート化が進む今だからこそ、リアルな空間の魅力を大切にしたいと思います」（王さん）

Otemachi Oneは、これからもアップデートを重ねていく。

※ ABW（Activity Based Working）：時間と場所を自由に選択できる働き方のこと

※上記の内容は2020年8月31日時点の情報です。
出典：三井グループ・コミュニケーション誌『MITSUI Field』vol.47｜2020 Summer より