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特別展「魂を込めた円空仏」開催
三井記念美術館で2月1日から

三友新聞 2025年1月23日号 より]

三井記念美術館は、特別展「魂を込めた円空仏―飛騨・千光寺を中心にして―」を2月1日に開会する。江戸時代の修行僧・円空が各地に残した木彫りの神仏像を一堂に展観し、彫刻作品としての造形美から当時の宗教観に迫る。会期は3月30日まで。

円空は愛知や岐阜を中心に関東、北陸、北海道までを巡って神仏像を制作しており、今も約5,000余体が「円空仏」として現存している。そのモチーフは様々で、展覧会では地に根を張る樹木から削り出した樹神や、慈悲と忿怒の表情を見せる仏像、救済をもたらす観音菩薩像、観音菩薩とも関係の深い龍神と宝珠に関する像などを集めた。

展示作品の目玉の一つ、岐阜・千光寺の「両面宿儺坐像」は一つの胴体に二つの顔を持つ異形の像。表面に残された荒々しい削り痕は、一削りごとに呪文や名号(仏・菩薩の称号)を唱え、魂を込めて制作する作法の証とされる。両面宿儺は人気漫画「呪術廻戦」でその名が登場することから近年注目を集めている。

三井記念美術館

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