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量子技術を用いたトークンの発行に成功
三井物産が世界初、5年以内の事業化目指す
[三友新聞 2024年11月28日号 より]
三井物産(堀健一社長)は量子技術を用いたトークン(電子証票)の発行・利用に世界で初めて成功した。量子トークンは従来のデジタル通信よりも安全性が高く、複製が不可能な上、即時に償還が可能。現在使われている暗号技術の一部は将来的には安全性を保てなくなると指摘されており、解読不能な量子暗号通信は次世代通信技術として期待されている。
今回、三井物産は出資先で量子技術を手掛ける米Quantinuum、NECと共同で光ファイバーケーブルによる実証実験を行った。量子鍵配送技術により、量子暗号化したトークンを10km離れた場所でも発行・償還できることを確認した。
量子通信は離れた場所に送るのが課題で、通常の光ファイバーでは光が弱く届きにくかったが、微弱な光を制御・検出するNECの技術を活用することで成功させた。三井物産は金融やヘルスケアなどの分野で量子通信技術を活用する考え。今後、5年以内の事業化を目指す。