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スマホ位置情報で出合い頭の事故防止
三井住友海上・トヨタ・KDDIなどが実証

三友新聞 2023年2月9日号 より]

三井住友海上(舩曵真一郎社長)とMS&ADインターリスク総研(中村光身社長)、KDDI、出前館の4社は、2月1日から末日までの1カ月間、東京都板橋区の公道でスマートフォンの位置情報を活用した安全運転支援技術の実証実験を実施する。死角に潜む危険を事前に知らせることで、出会い頭の事故の防止を図る。

事業主体となる4社のほか、トヨタ自動車(豊田章男社長)や日本交通とも連携して実施する。GNSS(全球測位衛星システム)で計測したスマートフォンの位置情報を基に、自転車・原動機付自転車・自動車が同じ交差点に接近した際にそれぞれの運転手のスマートフォンへ通知音、バイブレーション、警告画面を通じて危険を通知する仕組み。

今回の実証へ向け、KDDIはトヨタ自動車とともに通知機能を開発した。出前館と日本交通が通知機能を搭載したスマートフォンを通常業務の中で利用し、事故削減効果や受容性を検証する。三井住友海上とMS&ADインターリスク総研は、事故の削減や被害軽減効果のデータ提供と検証、リスクマネジメント支援を担う。

コロナ禍で宅配需要が増加し、自転車や原動機付自転車と自動車の交通事故が増加していることが実証実験の背景にある。主な事故原因の一つである「死角による発見の遅れ」をデジタル技術で補うことで、事故の防止につなげる。

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