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世界初の海水淡水化専用船、事業化へ
商船三井が検討、水不足解消への貢献図る

三友新聞 2022年11月17日号 より]

商船三井(橋本剛社長)は世界初となる海水淡水化専用船の事業化を検討する。海水淡水化にノウハウを持つノルウェーのエンバイロノール社と覚書を交わした。世界各地の水不足問題の解消を目指す。

海水淡水化専用船のイメージ

2019年からスタートした商船三井グループ社員による新事業提案制度から実現したもの。コーポレートベンチャーキャピタル設立など今回を含めてこれまでに5件の発案が採用されている。

海水淡水化専用船は水以外の不純物を透過しない逆浸透膜装置を搭載した浮体式のプラント船。海水から淡水(飲料水)を製造して陸上側に供給する。陸上に海水淡水化プラントを製造する必要がなく、プラント用地を取得せずに中古船を改造して事業化できるため、短期間のうちに給水を始められる。

海水淡水化専用船は技術的には確立されているものの、まだ実用化された例はなく、商船三井は海水淡水化技術に知見を持ち、水不足問題解決に取り組むエンバイロノール社と事業化の検討を進める。

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