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王子ホールディングスが新中計発表
磯野社長「森林資源活用し進化」

三友新聞 2022年6月9日号 より]

王子ホールディングス(磯野裕之社長)は5月31日、2022年度〜24年度の中期経営計画を発表する会見を開いた。24年度の連結営業利益を1,500億円と掲げたほか、長期ビジョンとして2030年に売上高2.5兆円を目指す。

2019年度から21年度の前中計では、国内生産体制の最適化や成長事業の拡大に努め、海外事業はパッケージング事業、紙おむつ・感熱紙・パルプ事業を拡充させてきた。さらにイノベーションを推進し、プラスチック代替や医療領域への進出を図るなど、素材や製品開発を進めた。結果として、数値目標はコロナ禍の影響等で一部未達だったものの、過去最高益を達成している。

新中計では収益力を高める施策として、産業資材では東南アジア・インド・オセアニアのパッケージング事業や、国内の段ボール事業を強化する。生活消費材では、国内家庭紙、海外での紙おむつなどの拡販を図る。また高機能・環境対応の製品開発を積極的に進めるほか、感熱紙事業は全世界を舞台に拡大させる。成長のための投資や環境対応を含めた戦略投資には4,000億円を投じる。

磯野社長は「森林を所有している、森林資源を利用して事業を行っているという二つの特長を活用して、未来に向けて進化していきたい」と、会見を結んだ。

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