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デンカが高機能透明樹脂の生産倍増
シンガポール工場の増産設備が稼働開始

三友新聞 2021年7月15日号 より]

デンカ(今井俊夫社長)は、シンガポールのセラヤ工場で約27億円を投じて進めていた高機能透明樹脂(MS樹脂)の増産設備を竣工、7月1日から稼働を開始させた。生産能力は年間約7万tから約14万tに倍増する。

MS樹脂は吸湿性が低いことによる寸法安定性をはじめ、低比重、良成型性などの様々な機能を持つ。液晶テレビやPCモニターのバックライト用導光板等の光学用途に加え、中国を中心としたアジアでは、化粧品用容器等の非光学用途などにも使用され、需要が拡大している。

高機能透明樹脂(MS樹脂)

デンカは2019年にMS樹脂の生産能力増強を決定。シンガポール子会社のDenka Singapore Private Limited(DSPL)が、セラヤ工場で汎用ポリスチレン生産設備の転用・改造による増設を進めていた。

シンガポール拠点では連続プラントでの精密重合技術を活かした低コンタミ、良外観を備えた高機能樹脂の製品を安定生産できる技術を持ち、製品だけではなく生産技術でも他社と差別化を図っており、国内外のユーザーから高い評価を受けている。

DSPL・セラヤ工場

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