会員会社ニュース

JR田町駅の再開発で熱源最適制御
新日本空調の「エナジー・クエスト」稼働

三友新聞 2021年2月11日号 より]

新日本空調(夏井博史社長)は東京ガスが主導するJR田町駅東口の大規模再開発において、2カ所のエネルギーセンターで双方向にエネルギーを分け合い最適制御する「熱融通」を始めた。同社が開発した熱源最適制御システム「エナジー・クエスト」によるもので、複数のエネルギーセンターで熱融通が行われるのは国内初となる。

田町駅東口では大規模な街づくりが行われ、東京ガスのほか、三井不動産や三菱地所も参画。昨年竣工した田町駅直結の新街区・ムスブ田町を中心にオフィスや商業施設、ホテル、病院、小学校、保育園などが集まる。

街区内のエネルギーは第1・第2プラントの2カ所のエネルギーセンターで管理。制御システムには新日空のエナジー・クエストが採用された。

従来、熱源制御はあらかじめ決められた順に熱源機器の運転・制御を行うが、エナジー・クエストは運転順位、運転台数、各熱源機器への出力配分を熱源システムが最適効率となるよう制御。季節や時刻で変化する熱負荷や外気条件の膨大な組み合わせパターンの中から最適な条件を選び出す。

電気・ガスのベストミックス熱源の最適運用や節電要求にも対応できる。第1・第2プラントの熱融通は昨秋から始め、2カ所のエナジー・クエストを連携させ、統合的に最適判断する新機能を追加。全自動による熱の双方向融通の運用を行っている。

他の記事も読む