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三井記念美術館で「小村雪岱」特別展開会
肉筆画や版画、装填作品展示、4月18日まで

三友新聞 2021年2月11日号 より]

三井記念美術館は2月6日、特別展「小村雪岱スタイル 江戸の粋から東京モダンへ」を開会した。「意匠の天才」とも呼ばれた画家・小村雪岱の貴重な肉筆画や版画、装幀、挿絵などを一堂に展観する。会期は4月18日まで。

小村雪岱(1887〜1940)は大正から昭和初期にかけて多岐にわたるジャンルで新風を吹き込んだ画家。日本画の巨匠・鏑木清方とともに一時代を築いた。近年は再評価の機運が高まっており、特別展では江戸の粋を受け止め、東京のモダンを体現した雪岱の肉筆画、版画、装幀などの作品を総合的に紹介する。

雪岱は東京美術学校で日本画の技術を培い、装幀家、小説挿絵画家、舞台美術家としても活躍。江戸情緒を白黒の線画で大胆かつ可憐に表現する作風は小説家・泉鏡花からも高く評価され、多くの装幀を手掛けた。

生涯で数百点もの挿絵を手掛けたが肉筆画は極めて数が少なく、戦災で失われることを危惧した弟子たちが一部の作品を版画化。雪岱の傑作として受け継がれた「青柳」などの木版画も展示する。

入館料は一般1,300円、大学・高校生800円、中学生以下無料。感染症対策として入館は30分毎に分けた事前予約制。予約は美術館のホームページまで。予約人数が定員未満の時間帯であれば、予約なしでも入館できる。

三井記念美術館

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