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商船三井が砕氷LNG船を3隻新造
北極海航路の運航が冬季も可能に

三友新聞 2020年11月12日号 より]

商船三井(池田潤一郎社長)は海氷の厚い北極海も航行できる砕氷LNG船を増やす。現在の3隻から新たに3隻を新造し、倍増させる計画。ロシア・北極圏のLNG計画に投入する。

ロシアのエネルギー大手・ノバテク系のLNGプロジェクト企業と長期用船契約を交わした。北極圏のLNG基地・アークティック2からアジアや欧州へLNGを運ぶ。

新造船は全長300m、全幅47m、タンク容量17万2,500m³。韓国・大宇造船海洋で建造する。夏季の北極海を砕氷しながら航行できる既存船よりも砕氷に特化した船型とし、冬季の北極海も航行可能となる。砕氷能力は厚さ2.1m。

北極海からアジアを目指す東回り航路はスエズ運河経由の西回り航路と比べて輸送期間を最大で20日程度短縮でき、燃料費は約3割減らせる。

商船三井はロシア・ヤマルLNG計画に世界初の砕氷LNG船3隻を投入。海氷を割りながら航行する北極海航路を開いた。アークティック2には三井物産も参画しており、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と合弁し、10%を出資している。

新造砕氷船のイメージ

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