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三井E&Sが常石造船と資本提携へ
株式の一部譲渡で協議開始

三友新聞 2020年8月6日号 より]

三井E&Sホールディングス(岡良一社長)は、完全子会社の三井E&S造船(古賀哲郎社長)株式の一部譲渡に向け、常石造船と協議を開始する。このほど、三井E&SHDと常石造船の間で協議に関する基本合意書を締結した。

三井E&SHDは、三井E&S造船の株式譲渡後も過半数の持分は保有し、親会社の立場を維持したい考え。今年12月末までの最終契約書締結と、来年10月までの取引完了を目指す。

常石造船は、広島県福山市の常石工場のほか、フィリピン、中国、パラグアイの海外3工場に造船拠点を持ち、ばら積み船の建造に強みがある。設計開発力やコスト競争力強化を目的として、2018年5月に三井E&S造船と業務提携していた。

また、三井E&S造船は三井物産(安永竜夫社長)、中国の民間造船会社である揚子江船業と合弁会社・江蘇揚子三井造船を中国江蘇省に設立。昨年8月に営業を開始し、主に中小型のLNG運搬船の受注を目指している。

三井E&SHDは、インドネシアで受注した火力発電所の土木工事で想定外の修繕や追加工事が重なり多額の損失を計上。2023年3月までを事業再生計画期間とし、造船事業の大幅な見直しと、機械事業・海洋事業の強化による収益力強化を図っている。

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