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三井化学大牟田工場の「炭鉱電車」が5月で廃止
6月ラストラン、記念映像用エピソード募集

三友新聞 2020年3月12日号 より]

三井化学(淡輪敏社長)は、福岡県大牟田市の大牟田工場で原材料の搬入等に利用している三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)を、5月に廃止する。

大正4年(1915)製の電気機関車をはじめ、日本で稼働している最古級の車両を、三井化学は修理とメンテナンスを行いながらこれまで大切に使用してきたが、このほど、原材料の輸送をトラックに切り替えることから廃止を決定した。稼働している5台の車両や駅舎について、今後、保存や活用ができるか検討していく。

100年以上にわたり炭鉱や三井化学専用線で原材料を運び続けた機関車

廃線に向け、三井化学は「ありがとう炭鉱電車プロジェクト」を開始する。映画「いのちスケッチ」などを製作した映画監督の瀬木直貴氏に「風景の資産」としてメモリアル映像を製作してもらい、大牟田市や関係団体に提供するほか、炭鉱電車が発する「音」を記録として残すため、炭鉱電車にまつわる音をアーカイブ化する。音源は無償で聞いたり、利用できるよう公開する。音源を活用した楽曲の制作も行う。

瀬木監督が代表を務める「ソウルボート」では、メモリアル映像の制作にあたり、想い出のエピソードを語ってくれる取材協力者を3月20日まで募集中。応募・問い合わせはソウルボート(03-5577-4502、info@soul-boat.com)まで。

6月にはメモリアル映像の完成披露試写会とあわせて、ラストランイベントを開催する予定。

三井化学が取り組む「ありがとう炭鉱電車プロジェクト」

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