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海上自衛隊向け音響測定艦を建造
三井E&S造船の節目となる第2,000番船

三友新聞 2020年2月6日号 より]

三井E&S造船(古賀哲郎社長)は1月15日、岡山県玉野市の玉野艦船工場で海上自衛隊向け音響測定艦の命名・進水式を行った。瀬戸内海の安芸灘を由来に「あき」と命名された同艦は、同社の創業から数えて第2,000番船となる節目の船。今後は岸壁で艤装工事を行い、2021年3月までに引き渡す。

2,900トン型音響測定艦「あき」

音響測定艦は外国籍潜水艦のエンジン音を収集・記録し、日本周辺海域への接近情報を探知する任務を担う。海上自衛隊はこれまで、旧三井造船が1991年に竣工させた「ひびき」と1992年竣工の「はりま」の2艦体制で運用していたが、このたび約30年ぶりに「あき」が建造された。建造費は約226億円。

大きさは既存の2艦と同様で、全長67.0m、最大幅29.9m、深さ15.3m。基準排水量(重量)は2,900t。SURTASS(サータス)と呼ばれるソナーを海中に沈めて曳航し、音響情報を収集する。

船体下部が左右に分かれて海中に沈むSWATH(スワッス)船型を採用。水面に接する面積を小さくすることで波浪の影響を減らし、荒天時でも安定した音響測定を実現する。

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