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商船三井と日本郵船がLNG燃料石炭船運航へ
世界初、九州電力向けに2023年竣工

三友新聞 2020年1月9日号 より]

商船三井(池田潤一郎社長)、日本郵船、九州電力の3社はこのほど、世界初のLNG燃料による大型石炭専用船の新造計画を発表した。船舶の排ガス規制が世界的に厳格化されるなか、環境負荷の少ないLNG燃料船は次世代環境船として普及が見込まれており、3社は従来の重油燃料船と比べて排出する温室効果ガスを大幅に削減する考え。九州電力向けに2隻を建造し、2023年の竣工を目指す。

名村造船所で建造し商船三井が運航するLNG船のイメージ

新造船は2隻ともに全長235m、全幅38m、載貨重量9万5,000t。商船三井の運航船は名村造船所、日本郵船の運航船は大島造船所で建造する。船尾に大型のLNG燃料タンクを備え、年間で1万2,000t程度のLNGを消費する見通し。LNGは北九州市にある九州電力の子会社・北九州エル・エヌ・ジーの陸上出荷設備を使用して供給する。

排出される温室効果ガスのうち、従来の燃料と比べて硫黄酸化物(SOx)は全量、窒素酸化物(NOx)は8割、CO₂は3割削減できる。LNGは環境負荷の低減に加えて、重油よりも調達費を抑えられるため、エネルギー移行の動きが活発化している。

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