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中古電動車のバッテリーを診断・放電
JA三井リースなどが実証
[三友新聞 2025年12月11日号 より]
JA三井リース(新分敬人社長)と傘下のJA三井リースオート(鈴木章洋社長)は、電知、日本オートリサイクルと電動車のバッテリー診断・放電サービスを実証し、日本オートリサイクルで正式な運用を始めた。
EVやHVといった電動車の普及が進む中、バッテリーのリユース・リサイクルの重要性が叫ばれている。しかし中古バッテリーは劣化診断や性能評価の基準が整備されておらず、価値の判断が難しいことから中古EVの低評価、海外流出につながっている。またリサイクル現場では解体された電動車のバッテリーパックが長期間保管されるケースが多く、保管量の増加から発火による火災リスクや保管スペースの逼迫が深刻化している。
今般の実証実験では、リース満了や廃車になった電動車のバッテリーに診断・放電処理を実施。複数の車種やバッテリーに対応可能なプロセスの検証と共に、車種に応じた治具を開発した。診断・放電は電知が提供する機器を用いた。JA三井リースは実証実験の企画・取りまとめに加え、新たなソリューション開発を担った。
実証により開発したサービスは、バッテリーの性能・劣化状態を正確に把握することで、リユース・リサイクルの可否を判断すると共に、放電作業の実施により発火リスクを低減し、安全な保管・輸送を可能にする。