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ベトナム初の地下鉄開業
三井住友建設がトンネルや駅舎など施工
[三友新聞 2025年1月30日号 より]
三井住友建設(柴田敏雄社長)が現地建設会社と共同企業体を組み、施工に参画したベトナム初の地下鉄が昨年末に開業した。12月22日には記念式典が開かれ、三井住友建設からは柳瀬進常務執行役員国際本部長が出席し、ベトナムや日本の関係者とともに開業を祝った。
今回の鉄道工事はJICA(国際協力機構)による、低金利で長期の資金を開発途上国に貸し付ける円借款事業として実施され、車両の納入やトンネル・駅舎の工事だけでなく、運行システムなどにも日本のノウハウが活用されている。
鉄道はベトナムの首都・ホーチミン市中心部のベンタイン駅から市北東部のスオイテイエンターミナル駅まで合計14駅、総延長19.7kmを約30分でつなぐ。そのうち都心部を通る約2.5kmがベトナム初の地下区間となり、三井住友建設はベンタイン駅の駅舎部240mと地下のトンネル区間510mの工事を2016年11月に受注し、完成させた。
地下鉄の開業によって交通渋滞や大気汚染の緩和、地域経済の発展が期待される。三井住友建設では今後も、インフラ建設を通じたベトナムの発展に寄与していくとしている。
式典の様子 混雑するベンタイン駅構内