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使用済み紙コップのリサイクル推進
王子HDがスーパーホテル、清水建設と

三友新聞 2024年11月21日号 より]

王子ホールディングス(磯野裕之社長)は、使用済み紙コップのマテリアルリサイクルを推進している。このほどスーパーホテル、清水建設と共同の取り組みを相次いで始めた。紙コップは一般的に、耐水性を持たせるためにプラスチックラミネート加工が施されていることから、古紙回収に出せない禁忌品として主に焼却処分されており、再利用技術が求められていた。王子は昨年、使用済み紙コップを粉砕・洗浄した上で紙とフィルムを分離する技術を確立し、マテリアルリサイクルを可能としている。

スーパーホテルとの取り組みは、王子グループの旭洋と行うもので、使用済み紙コップを、熱い飲み物が入った紙コップに巻くスリーブや段ボールに再利用する。スーパーホテルの朝食で使われた紙コップを分別・回収し、繊維分を王子グループの関連工場で再資源化することで、スリーブや段ボールとして再生させ、スーパーホテルで再利用する。

清水建設との取り組みでは王子ネピアと共同で、工事現場で使われた紙コップをハンドタオルにマテリアルリサイクルする。「相模湖系導水路工事」の現場で使われた紙コップの有効活用を図る。夏季は使用量が増加し、毎月約540個程度の紙コップを廃棄していたが、使用した紙コップを分別・回収し、紙コップの繊維分を「nepiaハンドタオル」に再生させ、現場で利用する。今年5月から7月で約1,200個の紙コップを回収した。今後、清水建設の他の工事現場にも広く展開していく予定。

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