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「バイオものづくり」NEDO公募に採択
王子HD・東レなど6社が共同提案
[三友新聞 2024年8月1日号 より]
王子ホールディングス(磯野裕之社長)と東レ(大矢光雄社長)など6社が共同提案した「木質等の未利用資源を活用したバイオものづくりエコシステム構築事業」が、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「バイオものづくり革命推進事業」に採択された。
プロジェクトを共同提案したのは王子HDと東レのほか、バッカス・バイオイノベーション、日揮HD、ENEOSマテリアル、大阪ガスの4社。王子HDは幹事会社を務める。事業期間は2024年度から2031年度の予定。
製紙工場等が持つインフラを有効活用することで木質等の未利用資源の安定供給を実現し、様々な事業者がコンソーシアムとして連携・実証を行うことで、世界に先駆けて未利用資源によるバイオものづくりのエコシステムを構築する。
プロジェクトを主導する王子HDは、バイオものづくりの基幹材料となる木質由来「糖液」のほか「エタノール」や「ポリ乳酸」の開発にも他社に先駆けて取り組んでいる。その知見を活かし、プロジェクトでは木材から社会的課題を解決する素材の開発や工業化に向けた生産実証・製品化を検討する。
東レは持続可能資源からのポリマー製造を目指し、タイ澱粉工場で排出されるキャッサバ芋絞り粕(キャッサバパルプ)からの糖製造技術やナイロン66原料となるアジピン酸の中間体を糖から生産する独自微生物の開発に取り組んできた。プロジェクトではキャッサバパルプ等から繊維・樹脂製品へのサプライチェーン実現に向けて技術融合とスケールアップ実証を推進する。