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感染症流行調査に下水活用
三機工業など7者共同で実証事業

三友新聞 2024年5月16日号 より]

三機工業(石田博一社長)は、ビプロジーグループのユニアデックス(田中建社長)、日水コン、明電舎、NSCテック、東北大学大学院工学研究科、仙台市と共同で、下水調査による感染症流行状況の把握を目的とした実証事業に取り組む。7者共同で国土交通省の下水道革新的技術実証事業に応募し、採択を受けた。

下水調査による感染症動向把握は世界的に研究されているが、下水中のウイルスは通常は低濃度なため検出には濃縮や遺伝子抽出、増幅の操作が必要で、リアルタイム性に欠けることが課題だった。

7者の研究では、新型コロナウイルス感染症、季節性インフルエンザ、感染性胃腸炎、RSウイルス感染症を対象に、ウイルスよりも高濃度で下水中に存在する感染症関連のタンパク質を検出する技術を開発し、IoT技術の融合によるリアルタイム性とコスト面で優れたモニタリング体制の構築を図る。

実証事業参画者の多くは2021年から下水監視システムの開発で共同研究を実施してきた。今回は日水コンを代表に、三機工業は疫学データの整理と下水中のプロテオーム(遺伝子配列を元に発現するタンパク質の総体)解析、ユニアデックスはリアルタイム情報共有システムの開発を担う。

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