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業界初の凍結卵子向け専用保険
三井住友海上とライフバンクが発売

三友新聞 2024年3月7日号 より]

三井住友海上(舩曵真一郎社長)と卵子バンクを手掛けるライフバンクは、4月から凍結卵子向け専用保険を始める。ライフバンクが保険料を負担し、保管する凍結卵子を対象に無償で提供する。卵子の採卵や凍結には数十万円かかるが、偶発的な事故によって使えない場合でも補償されないことが一般的なため、両社は共同で業界初の専用保険を開発した。

保険対象はライフバンクが保管する採卵時の年齢が38歳までの凍結卵子。凍結から融解までの間に偶発的な事故で生じた卵子の損害を補償する。保険金は卵子1個あたり上限2万5000円。採卵や凍結にかかる費用は総額で30万円から50万円程度とされ、一度に最大20個程度採卵できるため、仮に卵子全部が使えない場合でも費用のほとんどをカバーできるようになる。卵子は凍結を融解した段階で全体の1割程度が使えず、輸送中の衝撃で使えなくなる場合もあるという。

東京都は女性活躍推進や少子化対策の一環として2023年度から凍結卵子にかかる費用の助成を開始。来年度の助成枠を10倍の2000名まで増やす方針で、地方公共団体の後押しもあり、凍結卵子と保険のニーズは今後さらに高まる見通し。

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