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世界初の水素燃料クレーン実証実験
三井E&Sなどが阪神港で

三友新聞 2024年2月15日号 より]

三井E&S(高橋岳之社長)など7社は神戸市の阪神港で水素エンジンのタイヤ式門型クレーンの実証実験を始める。従来の港湾クレーンはディーゼル燃料が主流で、水素燃料のクレーンによる実証実験は世界初の試み。港湾荷役における脱炭素化が期待される。

商船三井(橋本剛社長)が運営する神戸国際コンテナターミナルで実施する。期間は2026年度まで。ディーゼルエンジンの門型クレーン1基を水素エンジンに換装して、荷役作業や水素充填作業を検証する。阪神国際港湾をはじめ、クレーンを保有する商船港運、水素の供給・運搬を担う岩谷産業などが参画。荷役機械の水素燃料化を推し進め、港湾機能が脱炭素化されたカーボンニュートラルポートの実現を目指す。

従来の門型クレーンはディーゼルエンジンを使用したハイブリッド型や充電式電池などが検討されてきたが、完全に脱炭素化できないことや充電時間がかかりすぎることなどが課題とされた。三井E&Sが開発したクレーンは発電機と水素タンクなどをセットにした「FCパワーパック」を装備。発電した電力を大容量のリチウムイオン電池に蓄電し、瞬間的な出力にも対応できる定常運転を可能にした。

水素燃料クレーン

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