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「MicroThin」の生産能力を増強
三井金属の電子部品用極薄銅箔

三友新聞 2023年12月21日号 より]

三井金属(納武士社長)は、パッケージ基板用キャリア付極薄銅箔として販売する「MicroThin」について、上尾事業所(埼玉県上尾市)の生産能力を50万m²増強し、月産250万m²とした。スマートフォンの5G対応など高機能化に伴い増加する需要への対応力を強化した。

MicroThinは、微細回路形成に適した1.5μmから5μmの厚みを持つ極薄銅箔とそれを支持するキャリア銅箔で構成される製品で、主に各種電子部品を構成するパッケージ基板や、スマートフォン用のマザーボード(HDIプリント基板)に使用されている。

パッケージ基板用のMicroThinは、スマートフォンの5G対応を始めとする高機能化に伴い採用される搭載部品が増えており、またスマートフォン以外でもデータセンターや車載向けメモリー基板用途の採用拡大により需要が増加傾向にある。

このため三井金属では、国内の主な製造拠点である上尾事業所での生産性向上を推進。従業員の働き方改革に取り組みながら、DXの推進による製造データの収集・解析を進めることで稼働率や歩留まりを向上させ、巨額の設備投資をすることなく、生産能力の月産200万m²から250万m²への大幅増強を実現した。

パッケージ基板向けMicroThinはマレーシア工場でも月産240万m²を生産しており、上尾事業所と合計すると三井金属の生産能力は月産490万m²となった。

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