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三井E&S玉野工場に水素ガス供給設備
舶用水素エンジンの実証実験へ

三友新聞 2023年11月2日号 より]

三井E&S(高橋岳之社長)は岡山県玉野市の玉野工場内に水素ガス供給設備を竣工させ、このほど運転を始めた。ダイハツディーゼルと共同で国土交通省の補助事業に採択された「外航船向け水素燃料推進プラントの技術開発」における大型舶用エンジンの実証実験に用いる。

1,000Nm³/hの大容量の水素ガスの供給が可能で、47m³の液化水素タンク、蒸発器、往復動圧縮機で構成される。35MPaまで水素を昇圧させるエンジン用昇圧機、水素供給を制御するGVT(ガス・バルブ・トレイン)とともに水素燃料推進システムの技術開発を加速させる。大型舶用エンジンは4気筒で出力7,120kW。このうち、1気筒は水素専焼とした。

往復動圧縮機にはエンジン用昇圧機とともに三井E&Sの子会社・加地テックの圧縮機を採用。水素サプライチェーン向け圧縮機で求められる高圧仕様を満たし、水素供給インフラ整備に貢献する考えだ。

玉野工場に建設した水素ガス供給設備

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