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デンカ、タイでアセチレンブラック生産
2026年稼働開始、生産能力1.5倍に

三友新聞 2023年10月19日号 より]

デンカ(今井俊夫社長)はタイ・SCG Chemicals(SCGC社)と共同出資で、アセチレンブラック製造販売事業を行う合弁会社を設立すると共に、タイ・ラヨン県マプタプットにアセチレンブラック生産プラントを建設する。

合弁会社の名称は「Denka SCGC Advanced Materials Co., Ltd」。代表にはデンカの堀内博人執行役員が就く。資本金は2億米ドルで、デンカとシンガポールの完全子会社あわせて60%、SCGC社が40%出資する。今年中に設立する予定。

同合弁会社が4億米ドルを投じ、ラヨン県にアセチレン抽出・精製、及びアセチレンブラック生産工場を建設する。完工・稼働は2026年の予定。

同工場には年間1万1000tの生産能力を持たせる。現在デンカは千葉・大牟田(福岡県)・シンガポールの国内外3拠点でアセチレンブラックを製造しており、直近では千葉拠点の能力を増強。タイのプラントが稼働すれば生産能力は約1.5倍となる。

デンカのアセチレンブラックはリチウムイオンバッテリーや洋上風力発電の高圧送電線ケーブル用途で使用されることから、今後も需要の伸長が見込まれる。カーボンブラック(炭素の微粒子)の一種で、独自の熱分解合成技術により金属、硫黄等の不純物が極めて少ない純度の高さに加え、優れた導電性を持っている。

リチウムイオンバッテリーなどに使用されるアセチレンブラック

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