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商船三井が米国でFLNG操業
シェールガスを洋上プラントで液化し輸出

三友新聞 2023年8月31日号 より]

商船三井(橋本剛社長)は米国で洋上LNG生産設備(FLNG)の操業を請け負う。米国エネルギー会社のデルフィン・ミッドストリームが開発する洋上プラントの運営を担う。陸上で生産したシェールガスをパイプラインで洋上プラントに運び、液化・精製した後、LNG船に送出して輸出する。2027年の生産開始を目指す。

ルイジアナ州沿岸に船型の洋上プラント2基を建造・設置する。総事業費は約7500億円。米国産のLNGを欧州やアジアへ輸出する。1基あたり年産約350万tを見込む。FLNGは陸上にプラントを建設するよりも安価で、周辺への環境負荷も低減できる。アジアの造船所で建造した後、現地まで曳航する。

商船三井はデルフィンへ出資を決定し、戦略出資契約を結んだ。プラントの操業に加えてLNG輸送契約の獲得も視野に入れる。デルフィンは3、4基目も計画中で、4基が揃えば年産約1300万tになる。

FLNGは実績が少なく、世界的にもまだ数基しか稼動していない。LNG船事業者で世界最大手の商船三井は洋上でLNGを受け入れて貯蔵・再ガス化できるFSRUをトルコや香港、インド、インドネシアなどで手掛けており、LNGの海上設備にノウハウを持っている。

FLNGのイメージ

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