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サーモン陸上養殖商業化へ新プラント
三井物産・三井住友信託銀行など出資

三友新聞 2023年8月3日号 より]

三井物産(堀健一社長)と三井住友信託銀行(大山一也社長)など7社は、三井物産の連結子会社でサーモントラウトの陸上養殖を手掛けるFRDジャパン(辻洋一・十河哲朗共同代表)から、総額210億円の第三者割当増資を引き受けることで合意した。FRDは調達した資金を大規模商業プラントの建設・運転資金とするほか、研究開発に活用する。

サーモントラウトは、鮭の一種であるニジマスを海水で養殖したもの。FRDは千葉県木更津市と埼玉県さいたま市に年間生産量30t規模の実証実験用プラントを構え、国内生産の鮮度を売りに「おかそだちサーモン」のブランドを展開し、一部店舗で販売してきた。

FRDジャパンが養殖する「おかそだちサーモン」

自然の海や川から切り離された「閉鎖循環式」の陸上養殖であることが特徴。新設する商業プラントは年間生産量3500tと、これまでの100倍以上に規模を拡大する。今年7月に着工し、2026年に操業開始する予定。FRDは今回の商業化を皮切りに、アジア圏でのプラント新設を目指す。

今回新たに出資するのは、三井物産、三井住友信託銀行、エア・ウォーター、STIフードホールディングス、積水化学工業、長谷工コーポレーション、三菱UFJ銀行の7社。またFRDは三井住友信託銀行、京葉銀行、りそな銀行と、持続可能な水産業を支援する「ブルーサステナビリティローン」の融資契約もあわせて締結した。

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