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超微細回路形成材料「HRDP」増産へ
三井金属、本格採用へ対応力強化

三友新聞 2023年6月22日号 より]

三井金属(納武士社長)は、次世代の微細回路形成材料として開発している「HRDP」について、協業するジオマテックとともに現在の2倍の生産能力となる設備増強を決定した。今年から2025年にかけて設備投資を実施し、顧客企業における本格的な量産採用への対応を図る。

HRDPは「回路線幅」と「隣接する回路同士の間隔」の両方を2μm(μ=マイクロは100万分の1)とする超高密度設計が実現可能な材料。2018年に三井金属が開発し、ジオマテックとともに量産技術を確立した。

半導体メーカーにおいてHRDPを適用した次世代半導体パッケージの開発が進む中、三井金属はさらなる品質向上と生産能力増強を図り、第2ラインを導入して増産に備える。新設備は2025年に稼働開始予定。

ジオマテックは高機能薄膜技術に強みを持ち、HRDPでも薄膜の提供を担っている。

300mmウエハーのHRDP製品

三井金属は極薄銅箔のMicroThinを製造・販売し、パッケージ基板向け微細配線材料として高いシェアを誇る。HRDPは、MicroThin以上に回路の微細化を実現できる材料として開発したもので、同社は顧客企業とともにHRDPを採用した場合の製造工程を共同で検証する設備の拡充も行い、事業化に注力している。

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