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ナフサ分解炉燃料にアンモニア
三井化学・TOYOなど4社で実証

三友新聞 2022年2月24日号 より]

三井化学(橋本修社長)と東洋エンジニアリング(永松治夫社長、TOYO)、丸善石油化学、双日マシナリーの4社は、ナフサ分解炉を加熱するための燃料にアンモニアを利用する実証事業に取り組む。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募に4社共同で申請し、このほど採択された。2030年度までの10年間でアンモニア専焼商業炉の実証を完了し、社会実装へ進めることを目指す。

石油化学ではまず、原油を精製してガソリンやナフサ、灯油などに分け、さらにナフサを熱分解することでエチレンやプロピレンなどの基礎製品を作る。ナフサ分解炉ではこれまでメタン(CH₄)を主成分とする燃料を使用していたが、4社は実証でアンモニア(NH₃)への転換を図る。アンモニアには炭素(C)が含まれていないため燃焼してもCO₂が出ないが、燃えにくさが課題となる。

三井化学は幹事会社としてプロジェクト全体の取りまとめと試験炉の運転を担い、丸善石油化学とともに官庁許認可に関する対応や実証炉の操業を行う。TOYOは試験炉や実証炉とその設備に関する設計・建設を担当。双日マシナリーはバーナーの開発・製作を担う。

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