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再生医療等製品用の物流体制構築
三井倉庫HDが極低温管理で保管・輸送

三友新聞 2021年8月19日号 より]

三井倉庫ホールディングス(古賀博文社長)は、再生医療等製品向けの「極低温管理の保管・輸送ワンパッケージサービス」を開始する。同製品は生きた組織・細胞を扱うため高度な品質管理が求められるが、厚生労働省の管理基準(GCTP)を満たす設備や運用体制を整備した。

三井倉庫ホールディングスは2015年から京都大学iPS細胞研究所向けに「再生医療用iPS細胞ストック」の輸送用専用容器の開発及び輸送サービスを開始。2019年には、iPS細胞を含む検体を取扱う研究機関へ、医薬品の品質管理基準である「GMP」に準拠した保管・輸送サービスを開始した。

医薬品におけるGMP同様、再生医療等製品の品質管理基準にGCTPがある。三井倉庫ホールディングスは昨年9月、大手製薬企業と再生医療等製品の国内物流に関する基本契約を締結し、GCTPに準拠する体制整備を進めてきた。具体的には「液体窒素タンク等設備の設置」「温度管理トレーサビリティーの実現」などがある。

今年1月には、海外工場で製造し輸入される再生医療等製品を取り扱うために必要となる「再生医療等製品製造業許可」を取得。再生医療の課題である物流面を支えると共に、物流事業者として専門性を高めている。

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