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音響測定艦「あき」が完成
三井E&S造船が海上自衛隊に引渡し

三友新聞 2021年3月25日号 より]

三井E&S造船(古賀哲郎社長)は、岡山県玉野市の玉野艦船工場で音響測定艦「あき」を完成させた。3月4日、同工場で引渡式・自衛艦旗授与式を開催。古賀社長と、岸信夫防衛大臣の代理として中国四国防衛局の森田治男局長による引渡しが行われ、続いて、建造中に掲げられていた三井E&S造船の社旗に替わり、自衛艦旗の掲揚が行われた。式の様子は三井E&SグループのYouTube公式チャンネルで公開中。

音響測定艦「あき」

「あき」は音響測定艦として、外国籍潜水艦のエンジン音を収集・記録し、日本の周辺海域への接近をいち早く探知する任務を担う。海上自衛隊はこれまで、旧三井造船が1991年に竣工させた「ひびき」と1992年竣工の「はりま」の2艦体制で運用していたが、このほど約30年ぶりに「あき」が建造された。建造費は約226億円。

大きさは既存の2艦と同様で、全長67m、幅約30m、深さ15.3m。SURTASSと呼ばれるソナーを海中に沈めて曳航し、音響情報を収集する。

船体下部が左右に分かれて海中に沈むSWATH船型を採用。船体が水面に接する面積を小さくすることで波浪の影響を減らし、荒天時でも安定した音響測定が行える。

音響測定艦「あき」引渡式・自衛艦旗授与式

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