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三井住友海上が「環境金融」優秀賞受賞
2020年発行の大災害債で評価

三友新聞 2021年1月28日号 より]

三井住友海上(原典之社長)は、一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)が主催する第6回「サステナブルファイナンス大賞」で優秀賞を受賞した。昨年3月に大災害債「Akibare Re 2020-1」をアジア所在の保険会社として初めてシンガポールで発行したことが、災害支援の新たなモデルケースとして評価された。

三井住友海上が優秀賞として評価された大災害債は、通常よりも高い利回りを設定する一方、災害による損害が一定の条件を超えた場合に、三井住友海上が支払う損害保険金に大災害債の元本を再保険金として充当する仕組み。日本国内の台風リスク及び洪水リスクを対象に、昨年3月から4年間を満期とした。発行金額は1億米ドル(約110億円)。

大災害債により投資家は、一般の金融市場との相関関係が低い投資手段を得ることができる。発行する三井住友海上にとっても、再保険金の調達手段が多様化することで経営の健全性を向上できる。気候変動により自然災害リスクが増大するなか、金融市場を活用することで対応策を示した点が評価され、今回の受賞につながった。

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