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200m級風力発電タワーの開発に着手
三井住友建設・蘭Mammoet社が共同で

三友新聞 2021年1月28日号 より]

三井住友建設(新井英雄社長)とオランダのMammoet社は、風力発電用の200m級タワーの構造とその架設機械の共同開発に着手した。

これまでの風力発電設備は大型クレーンでの施工を前提に100m前後のタワーが主力だった。大型発電機の導入で発電出力を上げるためには今後200m級のタワーが必要とされ、そのタワー構造と架設機械の開発が急務となっていた。

200m級になると、既存のクレーンでは重量物であるナセル(風力発電機の頭部に位置する、増速機や発電機、ブレーキ装置などを格納した容器)や長尺であるブレード(風力発電機の羽)の架設が困難なため、三井住友建設の特許であるセルフクライミング工法に対応した架設機械を共同開発する。

200m級風力発電タワーと架設機械のイメージ

同工法は、タワーの部材を架設機械で吊り上げながら、まだ通常のクレーンで架設できる初期の段階でナセルを頂部に抱え、そのまま建設していくという特徴を持つ。ブレードも同様に、クレーンを利用できる高さまでタワーを建設した段階でナセルに取り付ける。

三井住友建設は、セルフクライミング工法が日本を含む世界中の陸上、洋上風力発電市場のニーズに応えるとともに、既存の陸上風力発電のリニューアルにも適用されるものとして推進していく考え。

セルフクライミング工法による架設ステップ

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