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電子部品用PETフィルムをリサイクル
東レが処理技術開発、本格展開へ
[三友新聞 2021年1月14日号 より]
東レ(日覺昭廣社長)は、電子部品用途における使用済みポリエステル(PET)フィルムを回収し再利用するリサイクルシステムを構築し、サステナブルな社会の実現に貢献する環境配慮型PETフィルム「Ecouse(エコユース)」シリーズを開発した。年産2,500t規模の生産体制を整え、本格販売を開始する。
電子部品用PETフィルムは製造から廃棄までのサプライチェーンが比較的短いことからリサイクルシステムの検討が進められてきたが、塗材、樹脂などが除去できず再利用が困難とされ、廃棄物処理やサーマルリサイクルでの活用が中心となっていた。
東レはサプライチェーン各社と協力して、電子部品用途における使用済みPETフィルムを回収し再利用するリサイクルシステムを構築し、運用を開始。フィルム表面の塗材、樹脂を除去する処理技術と製造工程における異物除去を組み合わせることで機械特性、信頼性を損ねることなくフィルムに再利用することを可能にした。
今回開発したEcouseシリーズは、化石由来原料及び廃プラスチックの削減に加え、CO₂排出量を同社従来品比で30%から最大50%削減できる。